サプリメントは魔法の薬ではない
そもそもサプリメントは、医薬品ではありませんし、飲めば病気が治るとかいうものでもありません。
サプリメントって実は、法律では明確に定義されているわけではありません。
ただし、一般的には健康食品とひとくくりにされて理解されることが多く、医薬品とは完全に区別されているのです。
アメリカでは、一般的な食品と医薬品の間くらいにサプリメントが位置付けられているので、国によって定義が異なるのですね。
サプリメントの特徴を理解する
そんなサプリメントですが、国の制度に沿って特別な表示がされている商品もあります。
これが、特定保健用食品(いわゆるトクホ)、栄養機能食品、機能性表示食品です。
健康保険用食品は、国の審査が必要で、栄養機能食品、機能性表示食品は国の審査が不要という違いはありますが、効果や機能を表示することが認められているのです。
逆にいうと、これ以外は効果や機能を表示してはいけないんですね。
「でも、あたかも健康になりそうなフレーズのサプリメントっていっぱいあるよ?」と思った方も多いかもしれません。
広告などでグレーな言い回しも多いのが事実です。だから、実際に消費者庁から注意されているメーカーも少なくありません。
まとめると、サプリメントは医薬品とは分けて考える必要があり、国が定めた表示制度を参考にしつつ選ぶことが大切、ということですね。
サプリメントの飲み方の基本
サプリメントを買ったばかりの方や早く変化を感じたい方であれば、「1日1粒だけど、1日2粒くらいなら問題ないかな?」と考えたことがあると思います。
当たり前ですが、これはおすすめできません。
特に過剰摂取すると、害を及ぼしやすい成分に関しては注意が必要です。
例えば、脂溶性ビタミンと言われるビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは身体に蓄積しやすいという特徴があります。
一方で、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは、少し多めに摂取してもすぐに排出されるのであまり心配する必要はありません。
次に注意したいのは飲み合わせですね。
例えば、近年話題のナットウキナーゼ。ワーファリンなどの血液をサラサラにする医薬品を処方されている方は飲まない方がよいです。
ナットウキナーゼにはビタミンKが多く含まれていて、こうした医薬品の働きに影響を及ぼしてしまう可能性があるからです。
まずはマルチビタミンサプリメントが良いかも
ここまで説明してくると「サプリメントって選ぶの難しそう」と思ってしまうかもしれませんね。
サプリメントを飲むべきかという疑問への答えですが、食生活の乱れを自覚しているのであれば有効活用するのはアリだと思います。
例えば、野菜不足の方。1日の野菜の摂取量目安は360gと言われていますが、なかなかこの量を満たせている方は少ないと思います。
こういったケースでは、マルチビタミンサプリメントが便利です。
多数のビタミンがバランスよく配合されているので、何を選べばよくわからないけれど野菜や果物をあまり食べていない人にぴったりです。